逢妻女川へ行く田んぼ道の道端に、今の時期には可憐な野の花がいろいろと咲いています。
そんな中で、明るい黄色がよく目立つのは「マツヨイグサ(待宵草)」です。
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「待てど暮らせど来ぬ人を 宵待ち草のやるせなさ 今宵は月も出ぬそうな」と、竹下夢二が詠んだ「宵待ち草」の詩に曲が付けられ広く歌われた為、すっかり宵待ち草(ヨイマチグサ)の名で一般に定着してしまったようです。
けれど、正式名にはマツヨイグサ(待宵草)といい、夕方から花を開いて朝になるとしぼんでしまうのでこの名が付けられました。
「マツヨイグサ」 より 「ヨイマチグサ」 の方が語呂も響きも良いので、竹下夢二が意識して書き換えたのか、単純に間違えたのかは定かじゃないようです。
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この他にもこの花を、世間一般の通り名として「ツキミソウ(月見草)」とも呼ぶことがあります。
でも、これも間違いで、実際の月見草は白花の別の花ですが、作家の太宰治が、「オオマツヨイグサ」のことを「富士には月見草が良く似合う」と書いた為、黄色のオオマツヨイグサが月見草として定着してしまったという話もあるようです。
いずれにしても、あまりかたい事を言わないで「マツヨイグサ」は「宵待ち草」や「月見草」と呼んでも差し支えないようです。

青い花が爽やかなツユクサ(露草)も道端でよく見かける花です。
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朝咲いた花が昼にしぼむことで朝露を連想させることから「露草」と名付けられたということです。

ツユクサには他にもいろいろな呼び方があり、青い色が「着」きやすいことから「着き草」と呼ばれていたり、着き草を「月草」と字を変えたり、この他にも、特徴的な花の形から、蛍草(ほたるぐさ)や帽子花(ぼうしばな)、花の鮮やかな青色から青花(あおばな)などの別名があるようです。DSCN6536
また、俳句を読む人の間では、露草、月草、蛍草などの名で、秋の季語とされています。
青色は水に溶けやすく古くは染物に多く使われたようですが、中国から藍染(あいぞめ)の技法が伝わってからは、ツユクサでの青い染物は衰退していったようです。