豊田市にある矢並(やなみ)湿地を代表とする湿地「東海丘陵湧水湿地群」が、2年前の平成24年(2012年)7月3日、国際的に重要な湿地として「ラムサール条約」に登録されました。
「ラムサール条約」とは、湿地の保全と賢明な利用を推進することを目的とした国際条約です。
1971年にイランのラムサールで開かれた国際会議で採択されたことからラムサール条約と呼ばれています。
日本国内では、釧路湿原(北海道)や藤前干潟(愛知県)などが登録されています。

その「矢並湿地」で、秋の一般公開が10月8日(水)~12日(日)に実施されています。

10月9日(木)の朝10時頃、貴重な期間の一般公開を見に出かけました。
矢並湿地には駐車場が無く、近くの鞍ヶ池公園の駐車場から無料シャトルバスで連れて行ってくれました。
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受付をしたあと、
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湿地内を自然愛護協会の会員の方にガイドをしてもらいながら、1周200mほどの植物観察コースを20~30分かけてゆっくりと回ります。
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矢並湿地は、豊田市の中心市街地から東に約4キロメートル、愛知高原国定公園の鞍ケ池公園の南東部に位置していて、面積は5.13ヘクタールです。(※ 東京ドームは4.7ヘクタール)
昭和48年(1973年)から、豊田市自然愛護協会の協力のもと市が保護管理を開始し、湿地の周囲をフェンスで囲むなどして、湿地内の植物を保護してきました。
その後は一般の立ち入りを禁止してきましたが、実際に湿地を見てそのすばらしさを多くの人に知ってもらおうと、平成10年(1998年)に観察用通路や周遊路、物見台を整備しました。
湿地を踏み荒らすことなく間近で観察できるようにして、同年9月に初公開しました。
翌年の平成11年(1999年)4月には、地元に「矢並湿地保存会」(会員数:108人)が発足し、湿地周辺の草刈りやパトロールなどを行い保護しています。

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現在、同湿地では「シラタマホシクサ」(ホシクサ科/環境省レッドデータブック絶滅危惧Ⅱ類)や、「ミカワシオガマ」(ゴマノハグサ科/環境省レッドデータブック絶滅危惧ⅠB類)などの花が咲いています。
シラタマホシクサは、鉄分の多い酸性の湿地に生える1年草です。
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高さは20~40センチメートルです。
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細い茎の先の頭花は直径6~8ミリメートルで、全体に短い白毛が密生し、多数の小花がつきます。
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花茎の先端に白い球状の花を付けて群生します。

また、赤紫色の花のミカワシオガマは、山地の草原に生える多年草で、シオガマギクが湿地で変化したものです。
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シラタマホシクサの中に一緒に咲いています。
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高さ30~50センチメートルの茎先に赤紫色の花を咲かせます。
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秋のこの時期に湿地を鮮やかに彩ります。
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シラタマホシクサやミカワシオガマが群生する矢並湿地を多くの人たちが次々と案内人の説明を受けながら観察しています。
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いろいろな野草の説明を受けましたが、その中でもアザミの種類のピンクの可愛い花がきれいでした。
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中日新聞の地方版でも紹介されたので、お昼前頃にはたくさんの人で賑わってきていました。
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シャトルバスが20分間隔の運転と案内されていましたが、この日は5~10分でバスが発車するようになっていて、待たずにスムーズにバスに乗ることができました。
天気予報では傘マークは無かったのに昼頃には小雨がパラパラと降ってきました。
早めに行ったので雨に降られずに、曇り空の中で見ることができました。