豊田市に隣接する岡崎市奥殿(おくどの)町に、江戸時代の陣屋の史跡の奥殿陣屋があります。
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陣屋とは、いうなれば江戸時代のお役所のことです。
江戸時代の末期の文久3年(1863年)までの152年間、ここに陣屋が置かれていました。
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その広い敷地の花畑に、毎年年末になると、葉ボタンを使って来年の干支の絵と文字が描かれます。
12月21日(日)に出かけてきました。
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赤色と白色の葉ボタンで、「2015」「ひつじ」 の文字と、かわいい「未(ひつじ)の絵」が表現されていました。
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ざっと2千株の葉ボタンが使われていて、高台から見ると絵文字が綺麗に見えるように苗の1本1本が少し傾けて植えてあります。

葉ボタンの花畑のすぐ近くに食事処があります。
江戸時代の古図に現存した「金鳳亭」と言う茶室の名を受け継いで、江戸初期の風格を生かし復元された建物の食事処です。
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季節ごとに料理のメニューが変わり、冬の期間は五目釜飯とぼたん鍋が食べられます。
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小さな御釜に入った釜飯は、運ばれてきてから炊き上がるまでに15分~20分待たされますが、炊き立てを食べられます。
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ぼたん鍋は、イノシシの肉が入った小鍋を携帯燃料でその場で煮ていただきます。
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どちらもとっても美味しい料理で、毎年ここで食べることを恒例にして楽しんでいます。

食事処の隣に陣屋の書院があります。
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明治の初期の廃藩置県後に、陣屋の建物は移築や取り壊しが行われ、陣屋の跡地はほぼ田畑となってしまっていました。
しかし昭和59年(1984年)に、近くのお寺の庫裏として使われていた旧奥殿陣屋の書院を、陣屋跡地に移築されました。
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その建物の中の縁側で、庭園を見ながら抹茶がいただけます。
ここの庭は古図にあたる池庭をモデルに、江戸初期の作風を生かした蓬莱の庭として復元されています。
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また、築山全体を当地方産の杉苔でおおってあり、京都にも 見ないと云われるほどの美しさをかもし出しています。
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食事をすると、ここの抹茶が200円でいただけます。
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外に出ると、ちょうどこの日は園内で骨董市が行なわれていました。
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骨董を商いにしている人たちが10軒ほど集まっています。
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店の人に話しを聞くと、毎月第3日曜日に骨董市が行なわれているそうです。

冬の時期には花畑には葉ボタン以外に何も咲いていませんが、春にはチューリップやバラなど季節の花が楽しめます。
いろいろと見どころがある奥殿陣屋です。
興味がありましたら、一度出かけてみてはいかがですか。