各地で桜まつりが行われていますが、豊田市内でも4月4日 ㈯  矢作川沿いに1500本の桜が立ち並ぶ豊田市平戸橋町の平戸橋公園一帯で桜まつりと民俗芸能祭が開かれ大勢の花見客で賑わいました。
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心配された空模様も、幸いに雨も止んで、ソメイヨシノやヤマザクラが咲き誇る、あたたかい日になりました。
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平戸橋公園一帯は矢作川が流れる景勝地として、勘八峡(かんぱちきょう)とよばれています。

勘八峡は、矢作川の中流にある平戸橋から越戸(こしど)ダムに至る約2kmの渓谷で、花崗岩の岩盤が浸食されて形成されたものです。
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国道153号線が矢作川の上を走る平戸橋です。

この橋の上流2キロ先に越戸ダムがあります。
越戸ダムが建設される昭和4年(1929年)以前は、もっと渓谷の距離が長く、一帯には奇岩、怪石が連続する奇勝として名高く、古くは江戸時代から観光客を相手にした筏の往来があったといわれています。

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大正時代から昭和時代初期にかけては鵜飼いや遊覧船が行き交い、急流下りなどが行われていました。昭和2年(1927年)に、新愛知新聞が募集した愛知県下新10名所の一つ(6位)に選ばれるなど、春の桜、秋の紅葉と県内でも有数な景勝地として親しまれてきました。
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けれども、こうした素晴らしい風景も昭和4年にダムが完成後には残念ながら変わってしまいました。
ダム湖の水を勢いよく放流する越戸ダムです。
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現在は越戸ダム下流周辺には桜が植樹されており、花見の名所の平戸橋公園として整備されています。
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桜の樹の老木化などによる伐採で人出が途絶えた時期もありますが、近年は地域の皆さんの努力によって賑わいを取り戻しています。

「平戸橋桜まつり」は平成7年から始まり、今年で20年目を迎えるそうです。
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地域に残る郷土芸能を知る機会となるように「豊田市民俗芸能祭」も開催されました。
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午後の祭会場のステージでは田舎歌舞伎や棒の手はが披露されたようですが、会場に到着したのが午後2時だったので残念ながら見られませんでした。
午後2時から、三河万歳を伝承する西山万歳保存会のみなさんによる演技がはじまりました。
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おめでたい七福神の話をユーモラスに語り舞いながら披露してくれました。
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つづいて祭囃子保存会の勇ましい太鼓の演奏が披露されました。
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こうして地域の魅力あふれるイベントとして、四季の自然を感じながら文化・芸能にふれることができるものです。

野外ステージの他に、桜を見ながら抹茶をいただく野点や食品バザー、クラフトショップ、こども園児による絞り染め作品展示、絞り染め体験コーナーなど、色々な催しが公園一帯で行なわれていました。


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良い匂いが会場にただよう出店もありました。
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日曜日以降には雨の日が続きそうなので、今年の豊田市の桜もこれで見納めのようです。
まだまだ豊田市近辺にはたくさんの桜の名所がありますので、また来年にでも紹介したいと思います。