知立市で5月2日(試楽)・3日(本楽)の2日間、知立まつりが行なわれました。
まつり2日目の5月3日 (水) 、祭り会場の知立神社へ行ってきました。
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知立まつりは、知立神社とその周辺を中心に、1年おきに本祭り(ほんまつり)と間祭り(あいまつり)が交互に行われます。

本祭りでは5つの町(西町、宝町、山町、中新町、本町)から5台の山車(だし)が繰り出され、山車の上で上演される人形浄瑠璃芝居「山車文楽」・浄瑠璃に合わせて動く「山車からくり人形芝居」が上演されますが、間祭りでは山車文楽・からくり人形芝居は行われません。

本祭りで上演される「知立の山車文楽とからくり」が昨年(平成28年)12月に、「山・鉾・屋台行事」の一つとして、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
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知立まつりの本祭りは、西暦の偶数年に行われることになっているので、奇数年の今年(2017年)は間祭りになります。

間祭りでは、5つの町から勇壮華麗な色とりどりの造花で飾られた「花車(はなぐるま)」と呼ばれる山車(だし)5台が繰り出され、町内を巡ります。

今までの間祭りの年には山車文楽やからくり人形はありませんが、今年の間祭りではユネスコ無形文化遺産登録記念として、5月3日の午後1時から西町公民館裏で「知立の山車文楽とからくり」が特別に上演されるということです。

お昼少し前の西町公民館裏には、午後からの山車文楽やからくりの準備がされていました。
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祭りの本部席で配られていたパンフレットには、間祭りについて説明が書かれていました。

知立まつりの歴史は古く、江戸時代(1653年「中町祭礼帳」)から続いています。
その当時、刈谷藩市原神社の祭礼と隔年ごとに行なうという取り決めがあり、現代では本祭りとして、1年おきに開催されています。
間祭りは、昭和20年(1945年)までは、特別な事があった時のまつりとして、日清戦争戦勝記念や大東亜戦争勝利祈願、知立神社の社務所棟上げ、多宝塔竣工式などに開催されていました。
現在のようなスタイルでの間祭りは戦後に行なわれるようになり、伊勢湾台風や国道の交通量の増加により昭和34年(1959年)を最後に一時中止となりましたが、昭和50年(1975年)に復活しました。
現在、若い衆のお祭りとして盛大に行われており、勇壮華麗な5台の花車が繰り出され、知立神社に奉納されます。


ということです。

知立まつり本楽の花車の運行案内では午前中は知立神社手前の旧東海道で待機して、午後1時半から宮入ということでしたので、巡行ルートの旧東海道へ花車を見に行ってみました。
やがて、笛や太鼓の音色が聞こえ、宝町の花車が神社近くの待機場所に向かってゆっくりと進んでいました。
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その場所で待っていると、次の山町の花車が進んできました。
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さらに、3番目の中新町の花車、
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4番目の本町の花車、
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最後に西町の花車が順番に並んで待機位置に到着し、午後からの宮入に向けて昼の休憩に入っていました。
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午後1時過ぎ、西町公民館裏では宝町の山車文楽が始まっていました。
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文楽の演技が行なわれている山車の前には、たくさんの観衆が集まっています。
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山車の前に造られた舞台で文楽が演じられていました。
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文楽「傾城阿波の鳴門」順礼歌の段という演目です。
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宝町人形連の人たちが演じています。
黒子の人たちが操作する細やかな人形の動きに感動しました。

この後、3町の文楽と西町の山車からくりが演じられる予定になっていましたが、花車の宮入の時刻が迫ってきていたので、知立神社の境内に移動しました。

午後1時半、花火の音とともに宮入が始まりました。
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最初の花車が神社の境内に入ってきました。
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花飾りが高くて鳥居の中を通れません。

神社境内から場所を移動して神社へ来る花車を見に行きました。
鳥居より高さの低い、知立神社境内前の陸橋が邪魔をして花車が通れないので、少し迂回して国道155選を横切って進んできました。
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花車が横断する間、車を止めなければならないので交通整理が大変です。

横断した花車は神社への坂道を下ってきます。
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境内前に着くと、花車の後ろを担ぎ上げて転回し、この場所でしばらく止まって神社にお囃子を奉納します。
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観衆がいっぱいの中で、最後の西町の花車が担がれて展開する様子を写真に撮ることが出来ました。
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午後3時に、5町の花車の宮入が終わり、境内に並びました。
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予定では、この後午後4時半頃に宮出しが行なわれ、各町内に戻っていくということです。
からくりの演技も午後4時からということなので、今回は見ないで帰ってきました。
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来年の本祭りでは、境内に並んだ山車でからくりの披露があるということなので、また機会を見て出かけようと思っています。