豊田市郷土資料館では現在、郷土資料館開館50周年記念の企画展「古い道具と昔のくらし 大唐箕展」が開催されています。
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唐箕(とうみ)は、人力で羽根を回した風の力を利用して穀物を精選する農具で、主に稲作作業で用いられていた道具です。
12月23日(土)には、稲や籾(もみ)を使って唐箕の実演があるということなので、午後から出かけてきました。

郷土資料館の第1展示室の正面には20台を超える唐箕がところ狭しと並べられています。
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そして第2展示室にも、ぎっしりと唐箕が並べられています。
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中日新聞で紹介された情報によると、郷土資料館で所要している豊田市内に残るさまざまな唐箕が全部で50台を一堂に並べたそうです。
郷土資料館によると、唐箕は江戸時代前期の元禄年間(1688∼1704年)に中国から日本に伝わており、明治のころ普及し始め、昭和まで活躍しています。

また、唐箕の横には仕組みがイラストなどで詳しく説明されています。
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大きな箱の外側についた手回しのハンドルで、内部の風車「回転扇」を回して風を送り、軽いわらや、もみなどを飛ばして、実の詰まった穀物と分ける仕組みになっています。

郷土資料館の外の芝生広場では、むかし唐箕などを使っていたと思われる御年配の方の指導で、刈り取って干した稲束から玄米にするまでの、昭和の時代に活躍した農機具を使っての実演が行なわれていました。
まずは足踏み式の脱穀機を使って稲束から稲穂(もみ)を取り出します。
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足踏み式の脱穀機は、リズミカルにペダルを踏んでクランク機構で円筒型の扱き胴を回転させます。
抜き胴には逆V字型の針金が付けられています。
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手の位置に気を付けて稲の束を差し込みます。
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子供も大人も、希望者に体験させてもらいました。
次に、もみを集めて、もみすり(籾摺り)をします。
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木製の臼の構造をしたもみすり機で、下半分が固定していて、上半分を回します。
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上下の重なった部分に、凹凸の歯が並んでいて、その歯の間でもみ殻が剥けて、玄米の状態の米粒が出てきます。
回転させるのに大きな力が要るので、3人~4人掛かりで力を合わせて回します。
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このもみと米粒を集めて、いよいよ唐箕を使って選別します。
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回す速さで選別の状態も変わってしまうことも体験しました。
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選別された米を、最後に網を斜めにした滑り台のような道具で、さらに選別します。
この道具を「とおし」といい、構造によって「千石とおし」とか「万石とおし」と呼ばれています。
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こうした道具を上手に使って、穀物が精選されます。

私の祖父の時代が農家だったので、子供の頃にはこうした道具を実際に使っている姿をじかに見てきたので、大変懐かしい思いで実演を見させてもらいました。
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豊田市郷土資料館の大唐箕展は、入場無料で来年の3月4日(日)まで開催されています。