猿投山の北の山麓、瀬戸市白坂町にある室町時代に開山した古刹の雲興寺は、盗難除けに御利益があるということで知られ、毎年お札を求めて初詣の人で賑わいます。
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雲興寺の本堂の屋根は地元の赤津焼の瓦で葺かれています。
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雲興寺の鐘楼(しょうろう)は、最初に建立された江戸時代初期のものが腐朽したため、江戸時代後期の文化7年(1810年)に新しく造り替えられたという記録が残されています。
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鐘楼は境内中心部の本堂南にあり、桁行2間、梁間2間の袴腰(はかまごし)付の鐘楼で、入母屋造、桟瓦葺です。
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江戸時代後期の鐘楼として地域における基準となる作風を残していることから、平成17年(2006年)に国の登録有形文化財となりました。
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本堂の瓦と同じように、鐘楼の屋根の瓦には赤津焼の瓦が使われています。
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釣鐘は2階に吊り下げられていましたが、第二次世界大戦時に供出され、長らく不在となっていました。
その後、平成21年(
2009年)の鐘楼全体の保存修理の折に、新たに鋳造されて以前と同じように吊り下げられています。