今年で第20回となる「中馬のおひなさん in 足助」が、豊田市足助町の重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に選定されていて、今も江戸時代後期に建築された家が多く残っている町並みで行なわれています。
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中馬(ちゅうま)の言われは、江戸時代に信州の馬稼ぎ人たちが作った同業者の組合のことで、「賃馬」、「中継馬」が語源といわれていますが、一般には伊那街道(飯田街道)で物資の運搬に従事した全ての人々のことを指しています。
この中馬と呼ばれる人たちが行き来したことから街道は別名「中馬街道」とも呼ばれています。
この中馬のおかげで、街道の中継地点だった足助は、三河湾からの塩、信州からの米やたばこなどの山の産物が集まる交易の町として栄えました。
と、足助交流館でいただいた資料に書かれています。

立ち寄った足助交流館のロビーに飾られていた雛飾りです。
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この段飾りは「ビッグひな祭り」で知られる、徳島県勝浦町から贈られたものです。
段飾りの間に挟まれるように、御殿飾りもありました。
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足助町の方から寄付されたもので、昭和30年代のものです。
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豪華絢爛な御殿の中に雛人形が飾られています。
今の時代では考えられない豪華さです。
この他に、足助の町並みの中の本町区民会館や足助中馬館など全部で115ヶ所の店舗や施設などで雛飾りが展示されています。
そんな中でも、ちょっと珍しい展示を2カ所ほど紹介します。
その1つが、足助町新町の山下仏壇店です。
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屋根の上の2階に飾られている、ひな飾りです。
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ひな人形に道行く人を高見の見物されてしまっています。
もう1つは、この家のとなりの「いろはの食事処 竹ひな」さんの雛飾りで、店の名のように「竹」で作られた雛飾りが並んでいます。
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雛人形の材料は竹のみです。
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この店は創業100年近くになる竹工所で、竹の矢などを作っています。
その伝統技量がこの作品を作っているのです。
この2ヶ所とも町の西の端にあり余り人が来ない場所になります。
「中馬のおひなさん」は3月11日(日)まで開催されていますが、この2ヶ所は3月4日(日)までの展示になっています。