春に咲く花の一つに、清楚なミズバショウ(水芭蕉)という湿原に咲く花があります。
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愛知県でミズバショウが見られる群生地を調べていたら、茶臼山高原キャンプ場「木のぼりキャンプ村」の茶臼山湖の湖畔にあるという情報を知りました。
低地では4月頃に咲く花なので、見頃の時期は過ぎていますが、標高が1,000m程度の愛知県と長野県の県境にある茶臼山高原なら、まだ見られると信じて、5月4日(金・祝日)みどりの日に出かけてきました。
その場所は、「ワンと鳴くカエル」で知られる、カエル館のすぐ近くでした。
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茶臼山からの湧水を溜め込んだ茶臼山湖の湖畔のキャンプ場です。
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ログハウスと湖の間に小さな湿原があり、散策路が整備されていました。
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湧水が流れる湿地にはミズバショウが群生していますが、緑色の葉っぱばかりです。
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白い花が見当たりません。
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ミズバショウは湿地に自生し、発芽直後の葉間中央から純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれるを開きます。
これが花に見えますが、仏炎苞は
の変形したものです。
仏炎苞の中央にある円柱状の部分が、小さな花が多数集まった
花序(かじょ)という部分になります。
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円柱状の花序は有りますが、白い仏炎苞は散り落ちてしまって有りません。
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平地より寒い茶臼山高原といっても、ミズバショウの見頃の時期は終わっていたようです。

それでも、どこかに少しはまだ咲いているのは無いのかと散策路を進んで行くと、木陰で日当たりの悪そうな場所に白い花を見つけることが出来ました。
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あと2~3日遅かったら見られなかったかもしれないミズバショウの姿です。
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春の終りに見せてくれた茶臼山高原の貴重なミズバショウの花でした。
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♫夏が来れば思い出す・・・の歌いだしで知られる、江間章子作詞、中田喜直作曲の「夏の思い出」という歌の中で、
♫ミズバショウの花が咲いている 夢見て咲いている水のほとり・・・
という歌詞なので、ミズバショウは初夏に咲く花とばかり思っていました。

けれども、この歌詞では尾瀬の湿原が舞台になっており、尾瀬沼は、群馬県利根郡と福島県南会津郡にまたがって位置する標高がおよそ1600mの高地にあり、ミズバショウは 

融雪後の5月から7月にかけて咲くということです。

次に茶臼山高原にミズバショウの花を見に行くときは、もっと早い時期に訪ねて、湖畔一面に咲く景観を見たいと思っています。