豊田市西山公園の日本庭園の奥に、天皇皇后両陛下が豊田市に立ち寄られたことを記念した碑がありました。
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中央に「天皇皇后両陛下行幸啓記念碑」左下に「豊田市長  西山 孝」と刻まれています。
行幸啓(ぎょうこうけい)とは天皇皇后両陛下が一緒に外出されることを言います。

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なぜ、西山公園にこの記念碑があるのかは、記念碑の裏面に刻まれた説明文で凡そわかりました。
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裏面に書かれている文章は・・・
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天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ
第三十回全国植樹祭が猿投山麓の
県有林で全国から約二万人の緑化関係者
出席のもとに盛大に行われた
両陛下は五月二十七日国鉄岡多線新豊田駅
にお着きになり駅前広場で市民多数の
心からなる歓迎を受けられた
この記念碑はその時のお立ち台である
昭和五十四年五月二十七日

今から40年前の昭和54年(1979年)、愛知県西加茂郡藤岡町(現在の豊田市)で開催された第30回の全国植樹祭の時に、天皇皇后両陛下が豊田市に立ち寄られたことを記念した碑でした。

全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民の理解を深めるために、公益社団法人国土緑化推進機構と都道府県の共催により開催する、国土緑化運動の中心的行事です。
全国植樹祭は、昭和25年に「第1回植樹行事並びに国土緑化大会(第21回大会からは「全国植樹祭」が正式名称)」として山梨県甲府市で開催されて以来、各都道府県において毎年春季に開催されています。
これまでの大会では、天皇皇后両陛下の御臨席を賜るとともに、県内外から多くの参加者を迎え、式典行事や記念植樹が行われています。

愛知県では昭和54年5月27日、西加茂郡藤岡町(現在の豊田市)にて、天皇皇后両陛下をお迎えし、「緑で結ぼう山村と都市」を大会テーマに、第30回全国植樹祭を開催しました。
この大会では、天皇陛下がヒノキを皇后陛下がハナノキをお手植えになるとともに、南設楽郡鳳来町(現在の新城市)にて、スギとヒノキの種子をお手播きになりました。
また、約2万人の参加者により、ツブラジイ、シラカシ、アラカシ等の記念植樹が行われました。

現在、豊田市藤岡地区の愛知県昭和の森に、この時の天皇皇后両陛下のお手植えの樹木などが育っています。
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愛知県が立てた説明板です。
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大きく育ったお手植えの樹木です。
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昭和天皇と香淳皇后がお手植えされている様子がわかるパネルもありました。
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昭和天皇陛下お手植えの樹(ひのき)です。
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香淳皇后陛下お手植えの樹(はなのき)です。
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ちなみに、今年(2018年)の全国植樹祭は6月10日に福島県で行なわれており、次回の会場が愛知県ということで大村知事がバトンタッチされている光景をテレビで見ていました。

来年の「第70回 全国植樹祭あいち2019」は「木に託す もり・まち・人の あす・未来」を大会テーマに、2019年春季(5月・6月)に愛知県森林公園で開催を予定しています。

この年の4月に天皇が退位され、5月から新しい年号になることから、注目される全国植樹祭になると思われます。