豊田市鞍ヶ池公園の東駐車場から公園の四季の古里への入り口の片隅に珍しい大きな石があります。
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この石は、東海環状自動車道の鞍ヶ池パーキングエリアの工事で、矢並町の城址にあったものをこの場所に移したものです。
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説明板があり「いぼ石」と書かれています。
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昔、西暦1850年代、この平和な矢並郷に、降って湧いたような疫病神が次から次へと伝染し、郷を挙げての大騒動になりました。
その病状は、一種の皮膚病で体全体に無数のイボが出来て、微熱があり、かゆみがありました。
そんな疫病神におそわれて郷全体が困りはてていた矢先、ひとりの長老が「神様の夢のお告げでダラバチ山の峠の大岩の水をつければすぐ治る。」と言ったところ、患者たちは藁をもつかむ気持ちで我先にとダラバチ山の大岩の水をもらいに行きました。

そんなことを続けて日がたつにつれて患者たちのイボが一つ二つと取れていき、めでたく全員が治りました。
その後誰言うことなしにこの大岩を「いぼ石」と言うようになり、現在まで語り継がれています。
東海環状自動車道貫通と同時に、矢並町ダラバチ山(下本城址跡地横)よりこの地に移転されました。
平成17年3月

「いぼ石」は大きな石なので、移動させるため数個に分割しており、再びこの場所で合体させています。
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いぼ石は大小二つの石が並んでいて、大きな石の上には岩の窪みがあり、雨上がりでしたので雨水がたっぷり溜まっていました。
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昔の方はこの水を「いぼ(疣)」につけたものと思います。

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この石を「いぼ神様」と信じて真剣にいぼとり祈願をしたのでしょう。

高速道路の工事で邪魔になったからといって処分せずに、こうして大切に移動して保存させるという、地元の矢並町で昔から語る継がれる伝説の「いぼ石」を大切にする心がうかがえます。