豊田市の寺部土地区画整理事業地域を散策していると、区画整理の影響で山門と鐘楼が新しく造り直された明勝寺というお寺がありました。
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真新しい白木が美しい山門と鐘楼です。
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山門の横にお寺の説明板が立てられていました。
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この説明板は、平成6年3月に寺部町の渡辺守綱公顕彰会が立てたものです。
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説明文の後半に・・・
本堂正面の欄間には、体は一つ、頭が二つの雌雄の龍の彫り物がある。
作者は、牛久保(現豊川市牛久保)の五左衛門と伝えられている。
二匹は向かい合っていて「一躯双頭の龍」と呼ばれている。
この龍は別名「雨乞いの龍」とも言われている。
日照り続きの夏に困窮した農民たちが、この彫り物を水で洗って雨乞いをしたところ、救われたと伝えられ、これに類する伝承はいくつか残されている。
と書かれています。

「雨乞いの龍」というのが気になったので、お寺の中に入ってみました
本堂の中にも入ってお参りが出来ました。

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本堂の中の正面に3枚並んだ欄間があり、説明板に書かれていた雨乞いの龍の彫り物がありました。
中央の一枚です。
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右側の欄間の一枚です。
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右側の欄間の龍の頭の部分を大きく写したものです。
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いかにも力の強そうな雄の龍です。

そして左側の欄間の一枚です。
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同じように左側の欄間の龍の頭の部分を大きく写したものです。
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どことなく優しそうな雌の龍です。
説明文にあったように左右二匹の龍が向かい合っています。

この雨乞いの龍の欄間にはこんな不思議な話が残っているそうです。
ある時、欄間を見上げていた男が、「これでは空を飛ぶことも、雲を呼ぶことも、雨を降らせることも雷を走らせることもできまい」と言い出した。
村人達は相談の末、自分達で洗ってあげることにした。
早速、村人達は、和尚にお経を上げてもらい、欄間から龍を外し、洗い始めた。
すると、今まで晴れ渡っていた空が真っ黒な雲に覆われ、風も激しくなり、大粒の雨が降り出した。
風はさらに激しくなり、雨は滝のようになり、田んぼから水が溢れ出した。
このような天候が四日五晩も続き、遂に矢作川の堤防は決壊し、家々や田畑もスッポリとのみこまれてしまった。
矢作川の流域は洪水のため、壊滅的な被害を被り、たくさんの死者も出た。それからというもの、この龍の彫り物に手を触れる者はいなくなったという。

以上がこの寺に伝わる雨乞いの龍の伝説です。