豊田市足助を通る現在の国道153号は、江戸時代には伊奈(伊那)街道、明治以降には飯田街道と呼ばれた街道で、中山道の脇往還として庶民の生活にとって重要な道でした。
DSCN5021
この街道は三河湾で採れた塩や海の産物を信州や美濃地方へ運び、帰りには山の産物を持ち帰って、尾張や三河方面に送り出していました。
天保年間(1830~43)には塩問屋が14軒もあったといわれています。
DSCN4999
西町は足助の宿の、西の玄関口にあたり明治から大正にかけては宿屋が軒を連ねていたところです。
DSCN5000
旧街道の辻には、江戸時代後期の弘化3年(1846年)の道標(みちしるべ)の石柱が立っています。
DSCN5005
「右 ほうらい寺道 左 せんこう寺道」と深い文字で彫られています。
DSCN5002
ほうらい(鳳来)寺とは東三河の新城市にある古刹です。
せんこう(善光)寺は信州飯田の先にある長野市の有名なお寺のことで「一度お参りすれば極楽往生できる」と言われ、江戸時代末には「一生に一度は善光寺まいり」とまで言われるようにもなり、全国各地から多くの人がお参りに行ったそうです。

道標の前に立てられている説明板です。
DSCN5004
広い道の一筋奥に、この道標が立てられているので見落としがちですが、足助の町並みに残る貴重な道標です。