農業用の溜め池であるやつば池(八ツ谷池)の西側の堤防のすぐ下の豊田市丸根町3丁目に、1枚の田んぼがあります。
この田んぼの持ち主の方は、毎年秋の稲の収穫の時に脱穀した藁(わら)を円筒状に積み上げて保存する「ツボケ」を作られています。
DSCN8608
10月15日 (月) の夕方、脱穀が終わった稲わらでツボケを作っているところに出会いました
DSCN8609
ツボケという呼び名は、愛知県の知多や三河地方などの方言で、一般には脱穀後のワラの束を円筒形に積み重ねたものをワラヅカ(藁塚)というようです。
この「ツボケ」とは、壷のような家とか、タニシ(ツボ)の家が語源だろうともいわれています。

私は読んだことは無かったですが、半田市出身の童話作家で、新美南吉の童話「久助君の話」でも「つぼけ(藁積:わらぐま)」という名前で登場しています。
DSCN8613
最近は、稲刈りをコンバインなので藁(わら)は刻んで土に戻してしまうため、ツボケのある田園風景は珍しくなりました。
私が子供の頃には、このツボケに乗って遊び、叱られたという懐かしい思い出があります。

ツボケは丸く全て下の藁束に縛って編み上げていくので壊れにくく、よく考えられた作りになっています。
DSCN8617
やつば池散歩道を歩く人は、この珍しい景観を見ることができます。
DSCN8620
ツボケにしないで、持ち帰るわらを運んでいました。
DSCN8619
昔の稲作では、人の手により稲刈りが行われ、はざ干しで天日乾燥した稲束を脱穀後、稲わらを保存し、様々なものに使われていましたが、今ではわらの使用が減り、見る機会も少なくなってしまいました。