ゴールデンウイークの最終日で、菓子博も残すところあと1週間という5月7日(日)に伊勢市へ出かけてきました。
伊勢までの道路も菓子博の駐車場も混雑するということを予想して、伊勢市には初めて近鉄電車で行くことにしました。
名古屋駅からフリー区間(伊勢市駅~五十鈴川駅間)までの往復乗車券およびフリー区間内の乗車券、伊勢・二見・鳥羽地区の三重交通路線バス、伊勢二見島羽周遊バス「CANばす」のフリー乗車券および「お伊勢さん菓子博2017」入場券をセットにしたお得な乗車券「お伊勢さん菓子博2017往復きっぷ」を利用しました。
近鉄名古屋駅発、賢島行きの特急です。
ゆったりとした客席で快適な電車の旅でした。
菓子博に行く前に、近鉄伊勢市駅で電車を降りて、まずは伊勢神宮をお詣りすることにしました。
伊勢市駅から歩いてすぐの場所に外宮がありました。
外宮をお詣りしてから、三重交通路線バスの外宮前から内宮前行のバスで、宇治橋のすぐ前まで乗せて行ってもらえます。
宇治橋を渡って、内宮をお詣りしました。
お詣りして戻ってきた、お昼頃の内宮前おはらい町の通りです。
おはらい町通りは観光客でいっぱいです。
伊勢神宮のお詣りを終えて、内宮前のバス停から菓子博行へのシャトルバスに乗って菓子博会場に到着しました。
「全国菓子大博覧会」は、お菓子の歴史と文化を後世に伝えるとともに、菓子業界、関連産業の振興と地域の活性化に役立てるため、ほぼ4年に1度開催されています。
今回で27回目の開催となり、三重県では初めてとなります。
パンフレットにあった菓子博の全景です。
会場は三重県営の多目的アリーナのサンアリーナです。
全国お菓子であい館に併設されるテーマ館では、県内100人以上の菓子職人が制作する博覧会のシンボルとなる巨大工芸菓子を展示します。
浮世絵師 歌川広重作「伊勢参宮 宮川の渡し」をモチーフにお伊勢参りのにぎわいをお菓子で表現する、およそ幅10m×奥行き5.5mの壮大なスケールの工芸菓子作品です。
1枚の写真に納まらない大きな作品で、宮川の下流には二見が浦の夫婦岩もありました。
テーマ館内は多くの人が入っていて、一方通行の人の流れになっています。
お菓子の匠工芸館では、菓子博史上最多の174点の工芸菓子の作品が展示されています。
本物のような造形と緻密な計算によって生み出される工芸菓子です。
名誉総裁賞の見事な作品が並んでいました。
全国の菓匠(菓子職人)たちが、高い技術と感性で実写的・立体的に表現する作品は、まさに芸術作品で、お菓子が織り成す美の競演です。
工芸菓子作品で10件の名誉総裁賞がありましたが、その中に愛知県からの出品の作品もありました。
東山動植物園のイケメンゴリラ「シャバーニ」や「コアラ」の作品にも注目がされていました。
屋外では「お菓子にぎわい夢横丁」という展示ブースがありました。
大手菓子メーカー8社による展示イベントが行なわれています。
日本を代表する菓子メーカー、江崎グリコ・カルビー・不二家、ブルボン・明治・森永製菓・山崎製パン・ロッテによる趣向・工夫を 凝らした展示やイベントが開催されていました。
会場内は3万人を超える入場者で、どこも人・人・人で賑わっています。
お菓子の買い物ができるコーナーの「全国お菓子夢の市」の入り口付近では長い列が出来ていて、列の最後尾には、入場するのに45分、レジにも20分の待ち時間という表示がありました。
大人気の「全国お菓子夢の市」には、およそ530社1800点、北海道から沖縄まで、全国の自慢のお菓子が大集合して、各地の銘菓やお菓子がズラリ勢ぞろいしているということです。
長い列だけ見て、中に入るのは断念しました。
広い会場を歩き回って、さすがに疲れ果てて、帰りのバスに乗りました。
菓子博会場からは、近鉄五十鈴川駅まで、次々とシャトルバスが出ていました。
菓子博期間のみ特急が止まる五十鈴川駅です。
菓子博での帰り客でにぎわう近鉄電車に乗って名古屋に向かいました。
お菓子の博覧会は、お菓子の祭典としてほぼ4年に1度、全国の各地を回って開催されています。
その地域のお菓子屋さんがつくっている菓子工業組合が主催しているものですが、地方自治体もバックアップする大きなイベントとなっています。
お菓子の博覧会の始まりは古く、明治44年の第1回帝国菓子飴大品評会にさかのぼります。
戦争による一時中断はありましたが、全国のお菓子屋さんの熱意で復活し、名称を全国菓子大博覧会と変えて、1世紀にわたり、これまで26回の開催を重ねてきました。
会場では、全国よりお菓子が集められ展示・即売され、また菓匠により作られた工芸菓子が披露されます。
優秀な作品には皇族による名誉総裁賞、内閣総理大臣賞、農林水産大臣賞などが授与されますが、全国菓子大博覧会での受賞は菓子業界の中でも最高の栄誉とされ、賞をもらうために全国のお菓子屋さんは日々腕を磨いているそうです。
菓子博は、第1回および第2回は、帝国菓子飴大品評会という名称で、第3回から第9回までは全国菓子飴大品評会という名称で開催され、第10回仙台での開催から全国菓子大博覧会という名称で開催されるようになりました。
今まで行われてきた菓子博の記録です。
回数 | 開催地 | 開催年 | 西暦 |
---|---|---|---|
第26回 | 広 島 | 平成25年4月 | 2013年 |
第25回 | 姫 路 | 平成20年4月 | 2008年 |
第24回 | 熊 本 | 平成14年11月 | 2002年 |
第23回 | 盛 岡 | 平成10年4月 | 1998年 |
第22回 | 金 沢 | 平成 6 年4月 | 1994年 |
第21回 | 松 江 | 平成元年4月 | 1989年 |
第20回 | 東 京 | 昭和59年2月 | 1984年 |
第19回 | 静 岡 | 昭和52年2月 | 1977年 |
第18回 | 鹿児島 | 昭和48年2月 | 1973年 |
第17回 | 札 幌 | 昭和43年6月 | 1968年 |
第16回 | 秋 田 | 昭和40年4月 | 1965年 |
第15回 | 名古屋 | 昭和36年4月 | 1961年 |
第14回 | 長 崎 | 昭和32年3月 | 1957年 |
第13回 | 京 都 | 昭和29年4月 | 1954年 |
第12回 | 横 浜 | 昭和27年5月 | 1952年 |
第11回 | 大 分 | 昭和14年4月 | 1939年 |
第10回 | 仙 台 | 昭和10年5月 | 1935年 |
第 9 回 | 新 潟 | 昭和 8 年5月 | 1933年 |
第 8 回 | 松 山 | 昭和 6 年4月 | 1931年 |
第 7 回 | 岐 阜 | 昭和 3 年9月 | 1928年 |
第 6 回 | 京 城 | 大正15年4月 | 1926年 |
第 5 回 | 福 岡 | 大正12年3月 | 1923年 |
第 4 回 | 広 島 | 大正10年4月 | 1921年 |
第 3 回 | 大 阪 | 大正 8 年3月 | 1919年 |
第 2 回 | 金 沢 | 明治45年4月 | 1912年 |
第 1 回 | 東 京 | 明治44年4月 | 1911年 |
※資料「全国菓子大博覧会」(菓子飴新聞社)・各回博覧会発行記念誌
56年前の昭和36年に名古屋で開催されていました。
次回は、いつどこで開催されるのでしょうか。